2020-03-22|
|
コメントなし
【大家さんのためのリノベーション講座】リノベーションの価値が変わってきている！
相続税対策のための建築ラッシュと、残された課題。
バブル崩壊後に「相続対策」という名目のアパート・マンションの建築ラッシュが進みました。単に所有する土地を相続するより、金融機関への借入金を計上することで、相続税が軽減されるためです。結果、多くの大家さんは相続税を抑えられ、その点では成功だったのかもしれません。しかし現在、多くの物件では空室が出ています。沢山のアパート・マンションが造られたため、入居者が決まらない、つまり供給が需要を上回ってしまっている状況です。
そのため、建築に要した借入金の返済が、賃料収入だけでは賄えず、自らの貯金や収入から持ち出しして返済するオーナー様もいらっしゃいます。
相続税を抑えるためのアパート・マンション建築が、別の形で出費の原因となっているのです。
そんな中、バブル崩壊後の建築ラッシュから25～30年が経ち、新たな問題が生まれています。
一般的に物件建築時の借入金は、おおよそ25～30年（マンションだと35年）で返済計画を立てている方がほとんどです。よって借入金自体は完済に近づいているのです。しかし一方で、建築を決めた物件オーナーさんの代替わりにより、次の世代への相続税対策をどうするかという問題が起こっています。
既に建っているアパート・マンションは、一部に空き室があるとはいえ、入居者がいれば簡単に取り壊すことは出来ません。さらによほどの余裕がなければ、新しい土地を取得して、再びアパート・マンション建築をするという訳にもいきません・・・。
今ある物件を活かした、新たな相続対策
こうした状況で相続対策をするのは、なかなか容易ではありません。ただし、いくつかの選択肢はあります。
1.古いアパート建て替えて、新たに借入金を作る
2.借金を作りたくないので、土地や資産を売ってそれを相続税として支払う
3.高齢者用の施設など、アパートでは無い別の物件を作る
ハウスメーカーさんなどは当然ながら1.を勧めます。私も良く同行しました。
2.は個人や家族によっても考え方、状況も様々です。先祖代々の土地という認識がありなかなか踏み切れない方もいれば、ほとんどこだわりなく売却する方もいます。傾向としては、若い世代の方が、土地自体への愛着は薄まってきています。
また売りたくても、買い手がつかずに、取得時よりかなり安い価格になってしまう場合もあります。
3.については建築費がどうしても高くなる事と、運営事業者が倒産した時のリスクが高いという点でハードルは高いです。用途によっておは400坪程度の広い土地が必要になってきます。
こうした選択肢の中で、私どもでは『今ある物件・資産を大切にし再投資する=リノベーション・リフォームの実施』をご提案しています。それには、以下のような理由があります。
まず、築30年のマンションで返済が終わろうとしている、つまり長期の借入が終わるという事は金融機関に対して、大変な信頼の実績を作ることに繋がります。今までの返済実績があり、なおかつこれからの返済の目途が建てられる物件（既存のアパート・マンション）を所有しているというのは、金融機関にとって大変ありがたいお客様のはずです。
また、一からの建築ではなく、元々ニーズのあった物件への再投資なのですから、投資額もリスクも減ります。建築当時には求められなかった条件や、最近になって流行りになってきたデザインなど、しっかり建物全体のメンテナンスを行い、リノベーションを行うのです。
借り手にしてみても、以前は築年数の古さ=部屋の古さそのままでしたが、リノベーションされた綺麗な部屋なら、築年数は全く問題ないという人が急増しているのです。
さらに観光地などでは、古民家や昔ながらの物件の大枠は残しつつ、現代の生活にあうよう利便性を向上させた物件が成功した例もあります。
弊社が行うリノベーション・リフォーム工事も問い合わせを多く頂いており、それだけ世の中が新築ではない、リノベーションの価値を見出してるとも言えます。
リノベーションの有効性
簡単な数字の話をすると、例えば家賃は65,000円の1部屋に対して、250万円を掛けてリフォーム・リノベーション行ったとします。計算すると約3年ちょっとでこの250万円は返済できてしまい、そこからは収入となります。250万円の投資に対してたった約3年で収益が出る、金融商品ならこのような金利は稀ではないでしょうか。
あくまで弊社はリフォーム・リノベーション会社なので良いモノをご提供するのが本業です。ただそれだけでは無い数字の部分も意識しています。だから見た目を重視して稼働率を上げるのです。外壁塗装などの改修工事やメンテナンスをしっかり行い、満室経営をして頂くのをお手伝いするのです。
皆様すでに思われているかもしれませんが、改めて『今ある物件・資産を大切にしませんか？』リフォームやリノベーションでお困りごとがあれば、ぜひ弊社にご相談ください。